さくらん

昨日は、「さくらん」を観にいきました。
原作は安野モヨコさんの原作ということで惹かれました。原作は読んでないけど、映画も安野さんの感じがでているし、きっと原作に忠実につくったのじゃないかと思います。

華やかな江戸時代の吉原遊郭を舞台に、8歳で吉原に足を踏み入れ、きよ葉と名付けられた女郎が花魁(おいらん)となっていく生き様が描かれています。「相手に自分の思う事を言ってもらえる、これを手練手管という」手練手管を習得し、しかし、その恋は「うそと真」をさまよい、悩み苦しむこともある。そして、花魁へと成長し日暮と名を変え、自分の感じるままに、気に入らぬ客はどんなに身分が高くとも相手にしないかと思えば、自分を本気で慕う男は心から大事に扱う。上客の武士から気に入ったと渡された小判も受け取らず、しかし、その武士が心からの詫びに対しては心動かされ、自分も悪かったと謝る。そうやっていきいきと暮らし、武士からは妻にめとりたいとの申し出があり、幸せのまっただ中のはずが感じる違和感。それは、自分の感じる生き方と花魁としての生き方の中から生まれる矛盾。「稲荷の桜は咲く事を自分で諦めている」という日暮に「咲かぬ桜はないんじゃよ」。そしてついに日暮は、自分の生き方を見つけ出し、クライマックスの桜咲く風景へとつながる。

キャストも豪華で、きよ葉の面倒をみる花魁・粧ひを演じるのは菅野美穂。先輩花魁・高尾に木村佳乃。きよ葉の初めての客であり、吉原一の通人であるご隠居を市川左團次。その他、上客となる武士を演じるのは椎名桔平遊郭玉菊屋の楼主を演じる石橋蓮司、女将を演じる夏木マリ。玉菊屋の店番清次を演じるのは、安藤政信

映画館を出て、帰り道に咲いていた桜がとてもきれいだと感じました。「さくらん」よかったです。