ビタミンF

ビタミンF (新潮文庫)

ビタミンF (新潮文庫)


前は、若手と呼ばれ喜んでいたのですが、このところは中年だなとよく感じます。書店で手にとる本すら「中高年向け○○」なんて昔は気にしなかった本をとっているし。

さて、この本は正月休みに読みました。家族をテーマにした短編集です。駅でたむろする子どもに関わりたくないという気持ちを感じつつも、たまたま関わってしまい、なんと叱ってしまう。ボコられてしまうかと思っていたら、意外やその結果・・・
いじめに会いつつ、それを家族に悟られないよう明るく振る舞う女の子。家族すら逃げ場ではなくつらい。それを知った父親は、・・・
母は家をでて一時は他の人と内縁の関係となる。その人がなくなった時、父は、元の妻を呼び戻したいという。息子は、姉(やはり、離婚している)とともにそれを止めようとするが、義兄(姉の元夫)から、「家族というのはもともとそこから出たいものなのだ。君は、家族を大切にというが、その家族は、もともと育った家から出ることで得られたのではないのか?」
と言われ・・・

どこにもヒーローはでてこない。しかし、とても優しくこころ暖まるお話になっています。うちの子たちも、いつか、親のもとを離れ、いつか、反抗し、いつかいじめにあったり、いつか、・・・そんな時に、いたずらにヒーローのように現実を変えることはできなくても、この小説に登場する人のように、悩みながら対峙していけたらと思いました。

話は変わりますが、本日
All in one Extras (リンケージ倶楽部)を買いました。