有機農法

ぼくは千葉県に住んでいます。千葉には、国際空港である成田空港があります。

成田空港では、その建設地をめぐって三里塚闘争、もしくは成田闘争といわれる、そこにもともと暮らしていた人と国との争いがあり、今も続いています。

このことは同じ県内のことなので多少は気になっていました。どこで聞いたか忘れてしまったのですが、国に反対をしている人たちが有機農法を続けていたと知り、反対する人の気持ちが少し理解できました。

有機農法というのは、農薬や化学肥料を使わず、土の力を生かしながら農作物をつくるらしいです。
10年単位の時間をかけながらじっくりと土を育ててきているし、それだけでなく、土の中の微生物などの環境、その土地の気候、昆虫などの生態系、有機農法に対する理解や生産物の販路などいろんなものの上になりたっているわけです。そういう生活だって知りませんでした。

それを知ったところで、やっぱり、成田空港って大事な日本の玄関で、流通の拠点なのだから、拡張が大事だと思うのですが、それは、そこに住んでいる人の作り上げたものと引換えようとしていることなのですね。

「ぼくの家には、むささびが棲んでいた」もそういう大事な事を書いてある本だと思います。